NIPT(非侵襲性出生前遺伝学的検査)は、一般に妊娠9〜10週以降に行われる、妊婦さんの血液を用いた出生前スクリーニング検査です。NIPT以外を含む検査時期は、出生前診断の種類と受けられる時期で比較できます。
ヒロクリニックでは、エコー検査で赤ちゃんの心拍が確認できた時点から、Early NIPT(早期NIPT)を受けられます。ただし、10週未満で受けた場合は、10週以降の2回目採血を含む2回検査を基本としています。
この記事のポイント
- 一般的なNIPTは妊娠9〜10週以降に行われます
- ヒロクリニックでは、胎児心拍の確認後からEarly NIPTを受けられます
- 10週未満で受けた場合は、10週以降の2回目採血が基本です
- 一般的には10〜14週頃が検討しやすい時期ですが、全員に共通する唯一の「ベストな週数」があるわけではありません
- NIPTは非確定的検査で、陽性の場合は確定的検査を検討します
先に結論|NIPTを受ける時期
| 時期 | NIPTの考え方 | ヒロクリニックでの対応 |
|---|---|---|
| 心拍確認前 | 妊娠経過と正確な週数をまだ確認できない場合があります | まず産婦人科で妊娠の状態を確認します |
| 心拍確認後〜10週未満 | 一般的なNIPTより早い時期です。胎児分画が少ない可能性を理解して検討します | Early NIPTを受検可能。10週以降の2回目採血が基本です |
| 妊娠10〜14週頃 | 一般的にNIPTを検討しやすい時期です | 通常のNIPTの推奨時期です |
| 妊娠15週以降 | 陽性時に確定的検査を検討する時間も考慮します | できるだけ早めにご相談ください |
NIPTは一般に妊娠9〜10週以降から
NIPTでは、妊婦さんの血液中に含まれるcfDNA(細胞外DNA)を分析します。その一部は胎盤に由来し、原則として赤ちゃんと同じ遺伝情報を持っています。
出生前検査認証制度等運営委員会は、NIPTについて妊娠9〜10週以降に採血して行う検査と説明しています。米国産科婦人科学会(ACOG)の一般向け情報では、妊娠10週から実施できる検査とされています。
「10週になった瞬間だけが受けどき」という意味ではありません。検査を受ける時期は、妊娠経過、医療機関や検査方法、陽性だった場合に確定的検査を検討する時間なども含めて考えます。
ヒロクリニックでは心拍確認後からEarly NIPTが可能
ヒロクリニックのEarly NIPTは、エコー検査で胎児心拍が確認できた時点から受けられる早期NIPTです。心拍確認の時期には個人差があるため、「妊娠6週になれば全員が受けられる」という意味ではありません。
妊娠10週未満の検査では、10週以降と比べて感度・特異度が低下する可能性があります。検査の限界を理解し、10週以降の2回目採血を含む流れについて説明を受けたうえで検討してください。
Early NIPTと妊娠10週以降のNIPTの違い
| 比較項目 | Early NIPT | 妊娠10週以降のNIPT |
|---|---|---|
| 受検時期 | 胎児心拍を確認後〜10週未満 | 妊娠10週以降 |
| 採血回数 | 10週以降の2回目採血を基本とします | 原則1回。判定不能などでは再検査を検討する場合があります |
| 胎児分画 | 10週以降より少ない可能性があります | 妊娠の進行に伴い増える傾向があります |
| 向いている方 | 心拍確認後、できるだけ早く情報を得たい方 | 一般的な時期に1回目の検査を受けたい方 |
| 注意点 | 検査性能の限界、2回目検査、結果の受け止め方の説明が重要です | 陽性・陰性・判定不能の意味を理解する必要があります |
なぜ妊娠週数が重要なのか
胎盤由来DNAの割合が検査結果に関係するため
NIPTが分析する母体血中のcfDNAには、妊婦さん自身に由来するものと、胎盤に由来するものがあります。検査に利用できる胎盤由来DNAの割合を胎児分画(Fetal Fraction:FF)と呼びます。
胎児分画が検査に必要な基準に満たない場合、結果を出せない「判定不能」や「判定保留」になることがあります。胎児分画は妊娠週数だけで決まるものではなく、体重、妊娠経過、薬剤、検体の状態など複数の要因の影響を受ける場合があります。
一次情報からわかる9週・10週の違い
妊娠9週0日〜13週6日の単胎妊娠9,708例を調べた2026年の原著研究
- 10週以降のほうが胎児分画は有意に高い結果でした
- 判定不能率は10週未満3.78%、10週以降3.76%で、統計学的な有意差はありませんでした
- 著者らは、必要な胎児分画を満たし、週数を超音波で正確に確認するなど、適切な条件下では10週未満のNIPTにも分析上の実行可能性があるとしています
研究の限界:この研究は9週以降の単胎妊娠を対象とした単施設の後ろ向き研究です。妊娠6〜8週の検査性能や、ヒロクリニックのEarly NIPTを直接評価した研究ではありません。
妊娠9週・10週・12週では何が違う?
| 時期 | 検討時のポイント | よくある疑問への回答 |
|---|---|---|
| 妊娠9週 | 公的情報では9〜10週以降を開始時期とする説明があります。検査方法・施設条件を確認します | 9週で受けられる施設もありますが、すべての検査・施設で共通ではありません |
| 妊娠10週 | 多くのNIPTで実施可能となる基準時期です | 10週0日は「早すぎる」とは限りません。正確な週数確認と検査条件が重要です |
| 妊娠12週 | 一般的な受検時期の範囲内です | 12週は通常「遅い」時期ではありません。陽性後の相談・確定検査の日程も確認します |
| 妊娠15週以降 | 検査可能でも、結果後に確定的検査を検討する時間を考慮します | できるだけ早く医療機関へ相談してください |
陽性だった場合の次の検査も考えるため
NIPTは確定診断ではありません。陽性の場合は、遺伝カウンセリングや詳しい超音波検査を受け、絨毛検査・羊水検査などの確定的検査を検討します。受検時期は「採血できるか」だけでなく、結果後の選択肢まで含めて考えることが大切です。
妊娠週数ごとのNIPT準備ロードマップ
妊娠4〜5週|妊娠検査薬が陽性になったら
市販の妊娠検査薬で陽性が出ても、子宮内の妊娠や正確な妊娠週数が確定したとは限りません。まず産婦人科を受診する時期を確認しましょう。
- 最終月経の開始日を確認する
- 受診する産婦人科を決める
- NIPTで何を知りたいかを家族と話し始める
- 検査機関の検査範囲、相談体制、陽性時のサポートを確認する
妊娠5〜6週頃|胎嚢と妊娠経過を確認する
産婦人科では、超音波検査で胎嚢の位置などを確認します。受診時期が早いと、まだ胎嚢や心拍を確認できず、後日の再診になることがあります。NIPTを急ぐ場合も、まず妊娠経過と週数について産婦人科で確認することが重要です。
心拍確認後〜妊娠10週未満|Early NIPTを検討できる時期
エコー検査で胎児心拍を確認できたら、ヒロクリニックではEarly NIPTを検討できます。予約前に、10週未満と10週以降での検査性能の違い、2回目採血、結果後の対応について確認してください。
- 10週以降の2回目採血の時期
- 2回目採血の予約方法と費用
- 陽性・陰性・判定不能だった場合の対応
- 検査前後に相談できる体制
妊娠10〜14週頃|一般的にNIPTを検討しやすい時期
妊娠10週以降は、一般的なNIPTの実施時期です。検査前には、NIPTで調べられること・調べられないこと、非確定的検査であること、陽性時に必要となる確定的検査、判定不能の可能性について説明を受けましょう。
妊娠15週以降|受検可能でも早めの相談を
ヒロクリニックではNIPTの受検週数に一律の上限を設けていません。ただし、陽性だった場合に羊水検査などの確定的検査を検討する時間や、実施できる医療機関の状況を考慮する必要があります。妊娠15週以降にNIPTを検討している方は、早めに医療機関へ相談してください。
NIPTの予約はいつすればよい?
受検を考え始めた段階で、空き状況、検査条件、必要な持ち物を確認しておくと安心です。受検から結果受け取りまでは、ヒロクリニックNIPTの流れと結果報告日数で確認できます。ヒロクリニックでは、検査プランを事前に決めずに予約し、来院時に医師と相談して選ぶことができます。NIPTの料金・検査プラン一覧とプラン診断もご利用ください。
- 出産予定日または現在の妊娠週数
- 胎児心拍を確認した日
- 単胎妊娠か双胎妊娠か
- 使用中の薬剤
- 希望する受検日とクリニック
持ち物や受検条件は医療機関・妊娠状況によって異なります。予約後の案内を必ず確認してください。
検査を受ける施設を選ぶときの確認項目
NIPTは、検査範囲や料金だけでなく、結果後の相談体制まで含めて選ぶことが大切です。相談体制の考え方は、ヒロクリニックの遺伝カウンセリングでも紹介しています。
- 検査前に目的・限界について説明を受けられるか
- どの染色体・疾患が検査対象か
- 陽性・陰性・判定不能の意味が明確か
- 陽性時に遺伝カウンセリングを受けられるか
- 絨毛検査・羊水検査を受ける医療機関への紹介体制があるか
- 確定的検査の費用サポートがあるか
- 判定不能の場合の再検査条件・費用が明確か
- 検査を受けない選択も尊重されるか
NIPTの結果が出たら
| 結果 | 意味と次の対応 |
|---|---|
| 陰性 | 検査対象となった疾患の可能性が低いという結果です。すべての先天性疾患を否定するものではなく、妊婦健診や超音波検査は継続します。 |
| 陽性 | 対象疾患の可能性が高いという結果で、確定診断ではありません。遺伝カウンセリングを受け、絨毛検査や羊水検査などを相談します。 |
| 判定不能・判定保留 | 胎児分画が検査基準に満たない場合などに結果を出せないことがあります。再採血やほかの検査について医師と相談します。 |
よくある質問
NIPTは妊娠6週から受けられますか?
一般的なNIPTは妊娠9〜10週以降に行われます。ヒロクリニックでは、妊娠週数だけでなく、エコー検査で胎児心拍を確認できていることを条件として、10週未満でもEarly NIPTを受けられます。心拍確認の時期には個人差があります。
妊娠10週未満のNIPTは精度が低いですか?
10週未満では胎児分画が少なく、10週以降と比べて感度・特異度が低下したり、判定不能になったりする可能性があります。ヒロクリニックでは、10週未満で受検した場合、10週以降の2回目採血を基本としています。
妊娠9週でNIPTは受けられますか?
妊娠9週以降に対応する検査・医療機関があります。出生前検査認証制度等運営委員会は、NIPTを妊娠9〜10週以降に行う検査と説明しています。一方、検査方法や医療機関によって開始週数は異なります。ヒロクリニックでは、週数だけでなく胎児心拍が確認できていることを条件としてEarly NIPTを案内しています。
NIPTは妊娠10週では早すぎますか?
妊娠10週0日以降を開始時期とするNIPTは多く、10週だから一律に早すぎるとはいえません。ただし、予定日の修正などで実際の週数が変わる場合があります。超音波検査で確認された妊娠週数を基準にしてください。
NIPTは妊娠12週では遅いですか?
妊娠12週は、一般的なNIPTの受検時期である10〜14週頃の範囲に含まれ、通常は遅い時期ではありません。ただし、結果が陽性だった場合の遺伝カウンセリングや確定的検査の日程も確認しておくことが大切です。
NIPTは何週で受けるのがベストですか?
全員に共通する唯一の週数はありません。一般的には10〜14週頃が検討しやすい時期です。早く知りたい方がEarly NIPTを選ぶ場合は、10週未満の検査限界と2回目採血について説明を受けてください。
NIPTは何週まで受けられますか?
受検期限は医療機関によって異なります。ヒロクリニックでは一律の上限を設けていませんが、陽性時に確定的検査を検討する時間も必要です。週数が進んでいる場合は早めにご相談ください。
心拍確認前でも予約できますか?
実際に受検できる条件と、予約できる時期は同じとは限りません。現在の予約運用、変更・キャンセル条件について、予約ページまたはクリニックへご確認ください。
検査プランを決めていなくても予約できますか?
ヒロクリニックでは、プランを事前に決めずに予約し、来院時に医師と相談して決めることができます。
NIPTが陰性なら、赤ちゃんに病気はありませんか?
いいえ。陰性は、検査対象となった疾患の可能性が低いという意味です。検査対象外の疾患や体の形態の変化は評価できず、対象疾患にも偽陰性の可能性があります。妊婦健診や超音波検査は引き続き必要です。
まとめ|「いつから」だけでなく結果後まで考えて時期を選ぶ
- NIPTは一般に妊娠9〜10週以降に行われます
- ヒロクリニックでは、胎児心拍確認後からEarly NIPTを受けられます
- 10週未満で受検した場合は、10週以降の2回目採血が基本です
- NIPTは非確定的検査で、陽性時には確定的検査が必要です
- 受検時期は、検査後に相談・確認する時間も含めて決めることが大切です
受検時期や検査プランに迷う場合は、現在の妊娠週数、心拍確認の状況、希望する検査範囲をお伝えのうえ、医師へご相談ください。
予約前の細かい疑問は、NIPTのよくある質問もご確認ください。
参考資料
- 出生前検査認証制度等運営委員会「NIPT(非侵襲性出生前遺伝学的検査)とは」
- こども家庭庁「出生前検査とは?」
- American College of Obstetricians and Gynecologists, Prenatal Genetic Screening Tests
- Son TT, et al. Clinical Feasibility of Early First-Trimester Non-Invasive Prenatal Testing. 2026.
日本皮膚科学会 皮膚科専門医/日本医師会 産業医/東京衛生検査所 指導監督医
この記事は、 ヒロクリニックNIPTの編集・監修体制 にもとづき、資格を持つ医師が内容を確認しています。
日本産科婦人科学会 産婦人科専門医/産婦人科(NIPT・出生前診断)
この記事は、 ヒロクリニックNIPTの編集・監修体制 にもとづき、資格を持つ医師が内容を確認しています。
日本産科婦人科学会 産婦人科専門医/産婦人科(NIPT・出生前診断)
この記事は、 ヒロクリニックNIPTの編集・監修体制 にもとづき、資格を持つ医師が内容を確認しています。


