染色体異常の種類一覧|数の異常・構造異常を解説【医師監修】

染色体異常の種類について 

染色体の異常には種類があります。よく知られている染色体の数の異常や構造異常、複数の常染色体や性染色体異常、またその両方が関与する異常も存在します。

NIPTでダウン症以外の疾患も検査できるって本当?
検査費用をチェック

NIPTでダウン症以外の疾患も検査できるって本当?
検査費用をチェック

この記事のまとめ

染色体異常は大きく「数の異常」と「構造異常」の2つに分かれ、常染色体に起こるか性染色体に起こるかでも種類が変わります。

数の異常には、染色体が1本多いトリソミーや1本少ないモノソミー、69本になる三倍体などがあります。 構造異常には、染色体の一部がなくなる欠失、位置が入れ替わる転座、向きが逆になる逆位など複数のタイプがあります。 性染色体異常には、クラインフェルター症候群やターナー症候群、脆弱X症候群などが含まれます。 染色体異常の多くは、卵子や精子ができる過程(減数分裂)で偶発的に生じるとされています。 妊娠中に染色体異常の可能性を調べる方法の1つが、母体血を採取するNIPT(新型出生前診断)です。 気になる症状や検査結果があるときは、自己判断せず産婦人科や遺伝カウンセリングで相談してください。

この記事でわかること

血液検査だけで胎児がダウン症かわかる

はじめに

染色体異常」という言葉は聞いたことがあっても、具体的にどんな種類があるのかを説明できる方は多くありません。
数の異常なのか構造の異常なのか、常染色体なのか性染色体なのかによって、現れる特徴は大きく変わります。

私たちのクリニックでも、NIPT(新型出生前診断)の結果説明の際に「染色体異常にはどんな種類があるのですか」というご質問を本当によく受けます。
専門用語が多く、一度聞いただけでは整理しづらいと感じる方が大半です。

この記事では、染色体異常数的異常と構造異常の分類を整理します。
染色体異常・性染色体異常それぞれの具体的な種類、原因やNIPTでわかる範囲までを、医師監修のもと一覧で解説します。
ご自身やご家族の状況を理解する参考にしてください。

染色体や遺伝子とは?NIPT(新型出生前診断)を活用すれば、遺伝子レベルで胎児の状態がわかる【医師監修】
この記事ではヒトを形作る染色体や遺伝子などについてを解説していきます。NIPT(新型出生前診断)についても触れており、これを活用することで胎...

染色体異常とは?数の異常と構造異常の2種類

染色体異常は、染色体の「数」が変化するタイプと、染色体の「構造(形)」が変化するタイプの2つに大別されます。

ヒトの体細胞は、通常46本・23対の染色体を持っています。
この本数が増減するのが数的異常、本数は変わらず一部の形が変化するのが構造異常です。

さらに、染色体異常が起こる場所によって、常染色体異常と性染色体異常に分けられます。
下の表で、まず全体像を押さえておきましょう。

分類内容代表的な種類
数的異常染色体の本数が46本と異なるトリソミー、モノソミー、三倍体・四倍体
構造異常本数は変わらず一部の形が変化する欠失、重複、逆位、転座、環状染色体、同腕染色体、挿入、二動原体染色体
染色体異常1〜22番の常染色体に起こる異常21トリソミー(ダウン症候群)など
染色体異常X・Y染色体に起こる異常クラインフェルター症候群、ターナー症候群など
染色体異常の数的異常と構造異常の分類図

また、染色体異常は生じる時期によって先天性異常と後天性異常にも分かれます。
先天性異常は受精卵の段階ですでに生じているもので、染色体異常症候群と呼ばれます。
後天性異常は、加齢や環境要因の蓄積により体細胞に変異が起こるタイプで、腫瘍の発生などに関わります。

ここからは、常染色体異常と性染色体異常、それぞれの具体的な種類を順番に見ていきましょう。

常染色体異常の種類

染色体異常は「数の異常(異数性)」と「構造異常」の2グループに分けて理解すると整理しやすくなります。

数の異常は染色体の本数そのものが変わるタイプ、構造異常は一部の形が変化するタイプです。
それぞれ複数の種類があるため、代表的なものから確認していきます。

常染色体異常の数的異常の種類を示す図解

数の異常(異数性)

数の異常は、染色体の本数が標準の46本と異なる状態です。
異数体・トリソミー・モノソミー・三倍体など、増減のパターンによっていくつかの種類に分かれます。

  • 異数体(異数性)
  • トリソミー
  • モノソミー
  • 三倍体・四倍体

それぞれの特徴を、原因とあわせて見ていきましょう。

異数体(異数性)とは

ヒトの体細胞は、通常46本・23対の染色体を持っています。
この46本という基準から外れた染色体数を持つ状態を、異数体(異数性)と呼びます。

1つまたは数個の染色体が過不足なく倍数(69本、92本など)になる場合は倍数性、1〜数本だけ増減する場合を狭い意味での異数性と区別することもあります。
異数性が生じる主な原因は、卵子や精子がつくられる減数分裂の際に、染色体がうまく分かれない「不分離」だと考えられています。

トリソミー(21・18・13トリソミーなど)

トリソミーとは、本来2本1対であるはずの染色体が3本ある状態です。
常染色体のどの番号にも理論上は起こり得ますが、遺伝子数の多い染色体で生じると、多くは妊娠継続が難しくなります。

出生まで至るトリソミーとして知られているのが、21トリソミー(ダウン症候群)・18トリソミー(エドワーズ症候群)・13トリソミー(パトウ症候群)の3つです。
この中でも21トリソミーは、出生に至るトリソミーの中で比較的多くを占めるとされています。

種類染色体関連疾患
21トリソミー21番染色体が3本ダウン症候群
18トリソミー18番染色体が3本エドワーズ症候群
13トリソミー13番染色体が3本パトウ症候群

NIPTを受けた方の実感からも、これらのトリソミーへの関心の高さがうかがえます。
Xでも、NIPTを受けた @shirokumabanban さんが「NIPTは陰性でした。
3つの染色体異常が無いとわかっただけでも気持ちが落ち着いた」と投稿していました。
ただし、これは基本的な3疾患を対象とした場合の話です。
検査会社やプランによって、調べられる染色体異常の範囲は異なります。

モノソミー

モノソミーとは、本来2本1対であるはずの染色体が1本しかない状態です。
頻度としてはトリソミーより低いとされています。

常染色体のモノソミーは、そのほとんどが妊娠継続を維持できず流産に至ると考えられています。
一方、性染色体であるX染色体のモノソミーはターナー症候群と呼ばれ、出生後も臨床的に重要な疾患として知られています。

モノソミーとは~赤ちゃんの幸せを願うあなたに伝えたい【医師監修】
生まれる前から、赤ちゃんの遺伝子情報がわかっていれば、今日から準備できます。染色体の異常はトリソミーだけでなく、モノソミーもあります。本記事...

三倍体・四倍体

正常な体細胞は染色体を2セット持つ二倍体(2n)です。
これに対して、染色体を3セット持つ状態を三倍体(3n)、4セット持つ状態を四倍体(4n)と呼びます。

三倍体は染色体数が69本となり、胎児期にみられます。
多くは2つの精子が1つの卵子に受精する「2精子受精」が原因とされ、二倍体の卵子や精子が形成された場合にも生じることがあります。

父親由来の染色体が多い三倍体では、胎盤に異常な変化がみられることがあります。
母親由来の染色体が多い三倍体では、妊娠のごく早い段階で自然流産となるケースが大半です。
四倍体は染色体数が92本となり、三倍体よりもさらに稀な状態です。

構造異常

構造異常は、染色体の本数は変わらず、一部が欠けたり、位置が入れ替わったりするタイプです。
切断や再結合の起こり方によって、以下のような種類に分かれます。

  • 欠失
  • 重複
  • 逆位
  • 転座(相互転座・ロバートソン転座)
  • 環状染色体
  • 同腕染色体
  • 挿入
  • 二動原体染色体

数は多く見えますが、1つずつ整理すれば決して難しくありません。
順番に見ていきましょう。

欠失

欠失とは、2本ある染色体のうち1本の一部がなくなり、染色体のバランスが崩れる状態です。
本来は2本とも同じ大きさで機能を果たしていますが、1本の一部が失われると、その部分の遺伝子が働かなくなります。
これをハプロ不全と呼びます。

症状の重さは、欠失した部分に含まれる遺伝子の数と、欠けた断片の大きさによって変わってきます。

重複

重複は、欠失と同様に不均衡な組換えや、後述する転座・逆位がある場合の減数分裂時に、異常な分離が起こることで生じます。
臨床的な影響は、欠失と比較すると小さいと考えられています。

精子や卵子(配偶子)に重複が生じると、部分トリソミー(染色体の不均衡)を起こすことがあります。
また、重複部分の切断によって遺伝子が壊れ、表現型に影響が出る場合もあります。

逆位

逆位とは、1つの染色体に2か所の切断が起こり、その間の断片が反対向きに再結合してしまう状態です。
切断点がセントロメア(動原体)を含まない1本の腕に収まる「腕内逆位」と、セントロメアを含む両腕にまたがる「腕間逆位」があります。

逆位は遺伝子量そのものは変わらない「均衡型」の再構成のため、保因者本人に病気の症状が出ないのが一般的です。
ただし、子孫には不均衡型の染色体異常を引き起こす原因になり得ます。
なお、9番染色体の小さな腕間逆位は、保因者に流産や不均衡型の染色体異常を持つ子が生じるリスクが高くないと報告されており、正常異形と考えられています。

転座(相互転座・ロバートソン転座)

転座とは、2つの別々の染色体が切断され、断片同士が入れ替わって結合する状態です。
切断はどの染色体にも起こる可能性があります。

2本の染色体が断片を交換する「相互転座」では、染色体の総本数は変わらないため、保因者本人は健康であることがほとんどです。
ただし、男性の保因者は不妊につながることがあります。
また、14番・21番など特定の染色体同士が融合する「ロバートソン転座」は、習慣流産の原因となる場合があるとされています。

不妊治療の経過の中で転座がわかるケースも少なくありません。
Xでも @D9Dv19r さんが「20代でも染色体転座や、低AMHとかで長く不妊治療してる人いる」と投稿していました。
年齢に関わらず、転座が不妊治療の背景になり得ることがうかがえます。
気になる場合は、婦人科や遺伝カウンセリングで検査の相談をしてください。

環状染色体

環状染色体とは、染色体の2本のうち1本の両端2か所が切断され、切れた部分同士がつながってリング状になった状態です。
頻度は稀ですが、理論上はすべての染色体で起こり得ます。

同腕染色体

同腕染色体とは、1本の染色体の短腕あるいは長腕だけが2つ組み合わさって形成された染色体です。
一方の腕が欠失し、もう一方の腕が重複している状態と捉えることができます。

X染色体で同腕染色体が生じるケースは、ターナー症候群の一部でみられることが知られています。

ターナー症候群(モノソミーX)とは…赤ちゃんの親なら知るべきこと【医師監修】
性染色体異常の1つ、ターナー症候群について解説しています。 女の子がいる家庭、または妊娠している方にとって、ターナー症候群の知識は有益です...

挿入

挿入とは、1つの染色体から切り離された断片が、同じ向きあるいは逆向きのまま別の染色体に組み込まれる状態です。
発生頻度はとても稀とされています。

二動原体染色体

二動原体染色体とは、2つの染色体が同時に切断され、動原体(染色体の紡錘糸付着点)を含む断片同士が融合してできる、動原体を2つ持つ染色体です。
体細胞分裂や減数分裂の過程で生じるほか、放射線被ばくによって引き起こされる染色体異常としても知られています。

二動原体染色体が形成される仕組みを示す図

性染色体異常の種類

染色体異常は、常染色体異常と同じく「数の異常」と「構造異常」に加え、脆弱X症候群という特有のタイプがあります。

ヒトの性染色体は、男性がXY、女性がXXの2種類の組み合わせを持ちます。
この性染色体に生じる異常は種類が多彩で、出現率も比較的高いといわれています。

種類染色体構成特徴
クラインフェルター症候群47,XXYなど男性にX染色体が1本以上多い
ターナー症候群45,Xなど女性にX染色体が1本しかない、または一部欠失
脆弱X症候群Xq27.3の脆弱部位X染色体長腕の特定領域が脆弱になる

数の異常

性染色体の数の異常は、常染色体と同じく減数分裂時の不分離によって起こります。
代表例が、男性にX染色体が余分にあるクラインフェルター症候群と、女性のX染色体が1本しかないターナー症候群です。

いずれも出生後に診断されることが多く、成長や発達の経過をみながら必要なサポートにつなげていくことが大切です。

クラインフェルター症候群(47,XXY)とは?【医師監修】
クラインフェルター症候群とは、男の子にみられる染色体異常のことです。性染色体であるX染色体の過剰によって起こるとされています。この記事ではク...

構造異常

X染色体の構造異常は種類が多彩で、なかでもターナー症候群でよく見られることが知られています。

X染色体とY染色体の短腕末端には、偽常染色体領域(PAR)と呼ばれる領域があります。
PARはX染色体の不活化を受けないため、この領域が失われると男女ともに低身長になることがあります。
反対に、X染色体やY染色体の数が増えると、身長が高くなる傾向があるといわれています。
X染色体と常染色体の間で相互転座が起こるケースもあります。

脆弱X症候群

脆弱X症候群は、X染色体の長腕に脆弱な部位がある疾患です。
知的発達の遅れや身体症状がみられることがあります。

遺伝形式が特殊で、世代を経るごとに症状が強く出やすくなる特徴があります。
気になる家族歴がある場合は、遺伝カウンセリングでの相談を検討してください。

染色体異常はなぜ起こる?主な原因

染色体異常の多くは、卵子や精子がつくられる減数分裂の過程で偶発的に生じ、母体年齢が上がるほど頻度が高くなる傾向があります。

減数分裂では、対になった染色体がきれいに分かれる必要があります。
この分離がうまくいかない「不分離」が起こると、染色体の数が多い・少ない細胞ができてしまいます。

母体の年齢が上がるほど、卵子の減数分裂で不分離が起こりやすくなるとされています。
一方、父親の年齢による影響は、母体年齢ほど大きくはないと考えられています。

染色体異常のある受精卵は、妊娠の継続そのものが難しいケースも多くみられます。
不妊治療に取り組む方のあいだでも、この確率の低さは切実な関心事です。
Xでも @3LDK_minato さんが、体外受精の各段階の歩留まりを具体的に投稿していました。
卵子から受精卵ができ、着床する過程を経たうえで「染色体異常がなく初期流産しない正常胚の割合が50%前後」になるとのことです。
年齢が上がるほど、この割合はさらに下がる傾向があります。

染色体異常による流産は、妊娠初期の流産の中でも大きな割合を占めるとされています。
妊娠初期の流産や、その後の妊娠計画について詳しく知りたい方は、以下の記事もあわせて参考にしてください。

染色体異常による流産率について【医師監修】
「染色体異常による流産率」の記事では、流産の原因として最も多い染色体異常に焦点を当て、その発生率やリスク要因、妊娠に与える影響について詳しく...

妊娠中に染色体異常がわかる検査とNIPTでできること

妊娠中に胎児の染色体異常の可能性を調べる代表的な検査がNIPT(新型出生前診断)で、対応する染色体異常の範囲は検査会社やプランによって異なります。

NIPTは、母体の血液を採取するだけで胎児由来のDNA断片を解析し、染色体異常の可能性を調べる非確定的な検査です。
基本的な検査プランでは21・18・13トリソミーの3疾患を対象とすることが一般的ですが、対応範囲はサービスによって幅があります。

私たちの外来では、この対応範囲の違いを知らずに検査を選んでしまい、あとから「思っていた項目と違った」と戸惑う方を実際に見てきました。
検査を選ぶ際は、どの染色体異常が対象になっているかを事前に確認しておくと安心です。

ヒロクリニックNIPTでは、基本トリソミー(13/18/21)だけでなく全染色体異数性にも対応します。
微小欠失・重複143種、部分欠失・重複54種以上、単一遺伝子疾患200種以上、キャリアスクリーニング231項目まで、幅広く選べるプランを用意しています。
国内の検査機関(東京衛生検査所)で検査するため、結果報告は最短2〜5日です。

これまでの検査実績は75,000件以上、利用者満足度は98.8%(2023年12月 株式会社イージークラウド調べ)。
全項目で感度99.9%以上、結果報告率99.98%を保っています。
年齢制限や紹介状は不要で、心拍確認後の早い週数から受けられます。

なお、NIPTはあくまで非確定的検査です。
陽性の結果が出た場合、確定診断には羊水検査が必要になります。
羊水検査は妊娠16週以降に受けられるため、結果が出たあとの進め方を落ち着いて検討する時間を確保する意味でも、早めの検査スケジュールを立ててください。

21トリソミー(ダウン症候群)について、原因や特徴、生まれてくる子の将来像をより詳しく知りたい方は、以下の記事も参考にしてください。
染色体異常のリスクや出生前検査全般について整理したい方は、こちらのピラー記事もあわせて読んでみてください。

ダウン症を生む人の特徴とは?出産前検査と合併症のリスクまで解説
ダウン症の原因や確率、母親の年齢との関係、出生前検査の種類(NIPT・羊水検査など)、そして合併症のリスクまでを丁寧に解説します。妊娠・出産...
知的障がいがわかるNIPTとは(NIPTの基本)
ヒロクリニックで行っているNIPTのまとめです。ヒロクリニックのNIPTでは知的障害・発達障害を伴う多数の疾患を出生前に検出することが可能で...

染色体異常についてよくある質問

染色体異常の種類について、実際によく寄せられる質問にお答えします。
気になる項目から読んでみてください。

Q. 染色体異常にはどんな種類がありますか?

大きく分けて、染色体の本数が変わる「数的異常」と、本数は変わらず形が変化する「構造異常」の2種類があります。
さらに、常染色体に起こるか性染色体に起こるかによっても分類されます。

Q. 数的異常と構造異常の違いは何ですか?

数的異常は染色体の本数そのものが46本と異なる状態で、トリソミーやモノソミーが代表例です。
構造異常は本数は変わらず、欠失・転座・逆位など一部の形が変化する状態を指します。

Q. モノソミーとトリソミーの違いは何ですか?

トリソミーは本来2本1対の染色体が3本ある状態、モノソミーは1本しかない状態です。
常染色体のモノソミーは妊娠継続が難しいことが多い一方、性染色体のモノソミー(ターナー症候群)は出生後も臨床的に重要な疾患として知られています。

Q. 三倍体・四倍体とは何ですか?

三倍体は染色体を通常の1.5倍(69本)持つ状態、四倍体は2倍(92本)持つ状態です。
三倍体は胎児期にみられ、母親由来の染色体が多い場合は妊娠の早い段階で自然流産となるケースが大半です。

Q. 転座とは何ですか?不妊と関係がありますか?

転座は、2つの染色体が切断され、断片が入れ替わって結合する構造異常です。
相互転座では染色体の総本数が変わらないため保因者本人は健康なことが多いものの、男性保因者は不妊につながる場合があります。

Q. 性染色体異常にはどんな種類がありますか?

代表的なものに、男性にX染色体が多いクラインフェルター症候群、女性のX染色体が1本しかないターナー症候群、X染色体の一部が脆弱になる脆弱X症候群があります。
いずれも数の異常・構造異常の両方が起こり得ます。

Q. NIPTで染色体異常の種類はどこまでわかりますか?

基本プランでは21・18・13トリソミーの3疾患が対象になることが一般的ですが、検査会社によって範囲は異なります。
ヒロクリニックNIPTでは全染色体異数性や微小欠失・重複など、より広い範囲に対応するプランも選べます。
NIPTはあくまで非確定的検査のため、陽性の場合は羊水検査での確定診断が必要です。

まとめ

染色体異常は「数の異常」と「構造異常」に大別され、常染色体異常と性染色体異常のそれぞれで複数の種類が存在します。

トリソミーやモノソミーといった数の異常、欠失・転座・逆位といった構造異常、それぞれの仕組みを理解しておくと、検査結果や診断名が出たときにも落ち着いて受け止めやすくなります。
多くは減数分裂時の偶発的な現象であり、母体年齢が上がるほど頻度が高まる傾向があります。

妊娠中に染色体異常の可能性を調べたい方は、NIPT(新型出生前診断)が選択肢の1つです。
ダウン症候群について詳しく知りたい方はダウン症を生む人の特徴と出生前検査の解説記事もあわせて参考にしてください。
流産染色体異常の関係を知りたい方は、染色体異常による流産率の記事も参考にしてください。
不安な症状や検査結果があるときは、自己判断せず専門医に相談してください。

監修・著者

岡 博史(おか ひろし)/医療法人社団福美会 ヒロクリニック統括院長・Labo Director(ラボディレクター)

慶應義塾大学医学部卒業。日本とアメリカの医師国家試験に合格し、臨床研修後2年で医学博士を取得。日本に約20人しかいないラボディレクター資格を保有しています。著書『妊娠したら最初に読んで欲しい本』、YouTube「ひろし先生の正しいエビデンス妊娠ch」などで、エビデンスに基づく妊娠・出生前診断の情報を発信しています。

【参考文献】

染色体の異常には種類があります。よく知られている染色体の数の異常や構造異常、複数の常染色体や性染色体異常、またその両方が関与する異常も存在します。

NIPT(出生前診断)について詳しく見る

NIPT(出生前診断)について詳しく見る

医師監修 監修日:2022年11月2日
岡 博史 (医師・医学博士/ヒロクリニック統括院長)

日本皮膚科学会 皮膚科専門医/日本医師会 産業医/東京衛生検査所 指導監督医

この記事は、 ヒロクリニックNIPTの編集・監修体制 にもとづき、資格を持つ医師が内容を確認しています。

医師監修 監修日:2022年11月2日
花澤 司 (医師/ヒロクリニック大宮駅前院 院長)

日本産科婦人科学会 産婦人科専門医/産婦人科(NIPT・出生前診断)

この記事は、 ヒロクリニックNIPTの編集・監修体制 にもとづき、資格を持つ医師が内容を確認しています。

医師監修 監修日:2022年11月2日
陽川 英仁 (医師・医学博士/ヒロクリニック大阪駅前院 院長)

日本産科婦人科学会 産婦人科専門医/産婦人科(NIPT・出生前診断)

この記事は、 ヒロクリニックNIPTの編集・監修体制 にもとづき、資格を持つ医師が内容を確認しています。

参考文献

  1. Hook EB. Rates of chromosome abnormalities at different maternal ages. Obstet Gynecol. 1981 Sep;58(3):282-285.
  2. Bianchi DW, Parker RL, Wentworth J, Madankumar R, Saffer C, Das AJ, et al. DNA sequencing of maternal plasma to detect Down syndrome, trisomy 18, and trisomy 13. N Engl J Med. 2014 Feb 27;370(9):799-808.
  3. Norton ME, Jacobsson B, Swamy GK, Laurent LC, Ranzini AC, Brar H, et al. Cell-free DNA analysis for noninvasive examination of trisomy. N Engl J Med. 2015 Apr 2;372(14):1589-1597.
  4. Wapner RJ, Martin CL, Levy B, Ballif BC, Eng CM, Zachary JM, et al. Chromosomal microarray versus karyotyping for prenatal diagnosis. N Engl J Med. 2012 Dec 6;367(23):2175-2184.
  5. Rose NC, Kaimal AJ, Dugoff L, Norton ME; American College of Obstetricians and Gynecologists’ Committee on Practice Bulletins—Obstetrics, Committee on Genetics, Society for Maternal-Fetal Medicine. Screening for fetal chromosomal abnormalities: ACOG Practice Bulletin, Number 226. Obstet Gynecol. 2020 Oct;136(4):e48-e69.

関連記事

  1. 遺伝子
  2. NIPT ヒロクリニックの利点と欠点
  3. NIPT ヒロクリニックについて
  4. NIPT ヒロクリニックについて
  5. NIPT ヒロクリニックの比較
  6. NIPT DNA鑑定