トキソプラズマ症は、猫や生肉、土などを通じて感染する寄生虫感染症で、健康な成人であればほとんど問題になりません。ただし、妊娠中に「はじめて」感染した場合だけは事情が異なり、胎児に影響が及ぶことがあります。本記事では、感染経路や先天性トキソプラズマ症のリスク、抗体検査(IgG・IgM)の見方、治療の考え方までを、国立健康危機管理研究機構(旧国立感染症研究所)や厚生労働省など公的機関の情報にもとづいて解説します。
この記事でわかること
「猫を飼っていると、生まれてくる子どもに影響が出ることがある」。このような話を耳にしたことはありませんか。一見、根拠のない噂話のように感じられるかもしれません。しかし医学的に紐解いていくと、見過ごすことのできない事実があります。原因となるのは、動物の体内や身近な環境に潜む「寄生虫」です。
世界保健機関(WHO)の推計では、世界人口のおよそ3分の1がすでにこの寄生虫に感染しているとされています。アフリカなど有病率の高い地域も含む数値のため、日本人の感染割合はこれより低い可能性がありますが、日本でも日常的に起こり得るものであり、遠い海外だけの病気ではありません。この寄生虫の名前を「トキソプラズマ」、それによる感染症を「トキソプラズマ症」といいます。
本コラムでは、この「トキソプラズマ症」が妊婦さんとお腹の中の赤ちゃんにどのような影響を及ぼしうるのか、そして家庭でどのような対策を講じるべきなのかを、客観的な事実にもとづいて解説してまいります。
健康で免疫機能が正常な方であれば、日常生活の中で感染しても無症状か、軽い風邪のような症状で済むことがほとんどです。
体内に侵入したトキソプラズマの原虫は、脳や筋肉の組織に入り込み、活動を休止した「休眠状態」で潜伏を続けます。そのため、自分の体内に寄生虫が潜んでいることに気づかずに生活している人は世界中に数多く存在します。がんの治療中などで免疫抑制剤を使用している方など、免疫力が著しく低下している状態では重い症状を引き起こすことがありますが、それ以外の健康な成人が日常生活で大きな支障をきたすことはまれです。
ただし、この病気が特に注意を要する脅威に変わる条件が一つだけ存在します。それが「妊娠中の初感染」です。過去に感染した経験があり、体内に抗体を持っている女性が妊娠した場合は、それほど大きな問題にはなりません。しかし、これまで一度も感染したことがなく抗体を持っていない妊婦さんが、妊娠期間中に「はじめて」感染してしまった場合は、注意が必要になります。
近年、産婦人科の医療現場でこのトキソプラズマ症への注意が呼びかけられる背景には、日本の住環境や衛生環境が向上したという社会的な変化が関わっています。
現代の日本は衛生的な環境が整っているため、幼少期に土や泥に直接触れる機会を持たないまま成長する子どもが増えています。清潔な環境で育つこと自体は望ましいことですが、その一方でトキソプラズマに触れる機会がないまま大人になり、抗体を獲得しないまま妊娠を迎える女性が一定数いるという側面もあります。
国内の疫学調査(宮崎県、1997年7月〜2004年12月)では、妊婦の抗体保有率は10.3%(35歳以下では9.6%)にとどまり、妊娠中に新たに抗体が陽転する初感染率は0.25%程度と報告されています。大多数の妊婦さんは未感染のまま出産期を迎えているのが実情ですが、抗体を持たない方が妊娠中に初感染した場合、母体の原虫が胎盤を通過し、胎児が「先天性トキソプラズマ症」を発症する可能性が生じます。
出典:国立健康危機管理研究機構「トキソプラズマ症(詳細版)」
妊婦さんが初感染し、それが胎盤を通じて胎児へと及んだ場合、生まれてくる子どもにはどのような影響が現れるのでしょうか。国立健康危機管理研究機構は、水頭症・脈絡膜炎による視力障害・脳内石灰化・精神運動機能障害を「四大徴候」として挙げており、そのほかリンパ節腫脹、肝機能障害、黄疸、貧血、血小板減少などがみられることもあるとしています。代表的な3つを紹介します。
1. 網脈絡膜炎(もうみゃくらくまくえん)による視力への影響 トキソプラズマの原虫が胎児の目の組織に影響を与えることがあります。網脈絡膜炎と呼ばれる目の疾患を発症し、視力が低下したり、まれに失明に至ったりする可能性が指摘されています。
2. 水頭症(すいとうしょう)による脳への圧迫 人間の脳の周囲は脳脊髄液という透明な液体で満たされ、保護されています。胎児が先天性トキソプラズマ症に感染すると、頭蓋内でこの液体の量が異常に増え、脳の組織を圧迫してしまう「水頭症」と呼ばれる状態に至るケースが確認されています。
3. 脳内石灰化と精神運動障害・知的障害 脳の組織にカルシウムが沈着する「脳内石灰化」を引き起こすことがあります。脳の正常な発達が妨げられ、精神運動障害や知的障害といった神経系の後遺症につながる可能性があります。
ここで理解しておきたいのは、「もとの染色体には異常がなかった胎児であっても、母体が妊娠中にトキソプラズマに初感染したという後天的な理由で、これらの障害につながる可能性がある」という点です。一方で、国内の全国調査(2006〜2008年)では、先天性トキソプラズマ症の報告は16例、出生10万あたり0.13〜1.1例にとどまっています。無症候性のまま気づかれない例もあるため正確な発生数は明らかになっていませんが、決して高頻度の病気ではなく、過度に恐れるよりも次に述べる基本的な予防策を淡々と実践することが現実的な対応です。

NIPTは母体の血液から胎児の染色体の変化を調べる検査であり、トキソプラズマ感染のような感染症由来の影響は対象に含まれません。NIPTを受けて「陰性(異常なし)」という結果が出たとしても、トキソプラズマ症に起因する知的障害や発達の遅れの可能性を否定することはできません。
トキソプラズマのような外部からの寄生虫感染によって後天的に引き起こされる障害は、染色体の変化とは異なるメカニズムで生じるため、NIPTの検査対象には含まれません。知的障害や発達の遅れのすべてがNIPTで分かるわけではなく、こうした感染症に伴って生じる影響が存在するという事実を、妊婦さんとご家族は理解しておく必要があります。NIPTを含む出生前診断全体の位置づけについては、出生前診断はいつからいつまで?種類や時期、診断方法についてで詳しく解説しています。
先天性トキソプラズマ症のもう一つの特徴は、出生の時点では症状が表面化しないケースが多いことです。
生まれたばかりの赤ちゃんの視力が正常かどうかを出産直後に判定することは難しく、水頭症のように外見的な異常がはっきり現れない限り、「健康な赤ちゃん」として見過ごされることが少なくありません。知的障害や発達の遅れに至っては、新生児期に判別することはほぼ不可能です。
多くの場合、子どもが3歳ごろに成長してから、「言葉の発達が周りより遅い」といった違和感を保護者や周囲が抱き始めます。医療機関を受診して頭部のCT検査や髄液検査などを行った結果、後になって「先天性トキソプラズマ症の可能性がある」と医師から説明されるケースがあります。
時間が経ってから原因が分かることで、大きな戸惑いにつながることもあります。はじめは健康な子どもに見えても、後から影響が明らかになっていくというこの病気の性質上、妊娠中の事前の予防が重要な意味を持ちます。
最も知られている感染源は「猫」です。猫はトキソプラズマの「終宿主」と呼ばれ、寄生虫が増殖する環境を体内に提供します。原虫はもともと自然界の土壌に広く存在しており、屋外と屋内を自由に行き来する猫は、外で土を舐めたり、土壌の寄生虫を取り込んだネズミを捕食したりすることで感染します。
感染した猫の糞便には、トキソプラズマの原虫(シスト)が排出されます。室内だけで飼育されている猫であれば感染リスクは比較的低いといえますが、屋外に出入りする猫の場合は、トキソプラズマを持っている可能性を念頭に置いて対策をとることが望まれます。人がこの糞の処理をしたり、糞が混じった土に触れたりして、手を十分に洗わずに食事をすることで、原虫が口から体内に入り感染が成立します。
厚生労働省も、妊娠中の食中毒予防の一環として、土や猫の糞に触れた可能性がある野菜などの食品はよく洗ってから調理・喫食するよう呼びかけています。家庭菜園や庭仕事で土に触れた後は、そのままの手で食材や口元に触れず、しっかり手を洗うことが基本的な対策になります。
出典:厚生労働省「食中毒に関する情報:妊産婦の方への情報提供について」
トキソプラズマへの初感染が胎児に与える影響は、感染した妊娠の時期によって傾向が異なります。国立健康危機管理研究機構は、妊娠後期になるほど胎児への感染率は上がる一方、胎内感染が起こった場合の重症度は妊娠初期ほど高いという、相反する関係があると説明しています。
・妊娠初期における感染リスク 医学文献では、妊娠初期の母子感染率は10〜15%程度と比較的低い一方、感染が成立した場合の重症度は高い傾向が示されています。失明や水頭症、知的障害など重い影響につながる可能性が最も高いのがこの時期とされ、胎児の器官が形成される重要な期間にあたるため、感染を避けたい期間です。
・妊娠後期における感染リスク これに対し妊娠後期は、胎盤を通じた感染率が60〜70%程度まで上がるとされています。感染しやすくなる時期ですが、この時期に感染した場合の胎児の症状は軽症、または無症状にとどまることが多いとされています。
感染率が低いとはいえ、重症化した場合の影響を考えると、妊娠初期における猫との接触や食事には特に注意を払うことが望まれます。
こうしたリスクを避けるためには、日常生活の中で具体的な予防策を徹底することが基本になります。特に自宅で猫を飼育しているご家庭では、以下の対応が有効です。
① 完全室内飼いの徹底 猫が屋外に出ることで、土壌やネズミ、野鳥から寄生虫を家庭内に持ち帰るリスクが生まれます。飼い猫は完全室内飼いを徹底し、外に出さないことが基本です。ネズミが侵入してくる環境であれば、猫がネズミを口にしないよう駆除や対策を行いましょう。
② 妊婦さんは猫のトイレ掃除を避ける 猫の糞にはトキソプラズマの原虫が含まれている可能性があるため、妊娠中は猫のトイレ掃除を極力避けてください。トイレ掃除は、妊娠の可能性がないご家族に任せるのが最も確実な方法です。ほかに担当できる人がおらず自分で処理する場合は、使い捨てのゴム手袋とマスクを着用し、処理後は念入りに手を洗ってください。
③ 妊娠前の抗体検査の実施 これから妊娠を考えている段階であれば、動物病院で飼い猫のトキソプラズマ抗体検査を受けておくことも、有効な手段の一つです。
④ 猫との生活スペースの見直し 猫は大切な家族の一員であり、簡単に手放す必要はありません。ただし妊娠初期は、人と猫の生活スペースを分ける、あるいは一時的に実家や知人に猫を預けるといった選択肢も、状況によっては検討に値します。
トキソプラズマの感染経路は猫だけではありません。「食肉」も重要な感染源の一つです。特に豚肉、羊肉、鹿肉などの肉類には、トキソプラズマの組織シストが潜んでいることがあります。十分に加熱していない生肉やレアな状態の肉を摂取すると、寄生虫がそのまま体内に入ってしまいます。
予防法はシンプルで、「中までしっかり火を通して食べること」です。寄生虫は熱に弱いため、加熱すれば死滅します。土や猫の糞に触れた可能性がある野菜も同様に、よく洗ってから調理・喫食することが基本です。妊娠中に控えたいそのほかの食べ物については、妊娠中に控えるべき食べ物リストにまとめています。
寄生虫による症状といえば「アニサキス」も有名です。私自身、30代の頃にしめ鯖(生サバ)を食べた後、強い心窩部痛(みぞおちの痛み)に襲われ、「心筋梗塞かもしれない」と思い込んで救急車を呼んだ経験があります。搬送先の病院で検査を受けたものの結果はすべて異常なしで、翌日、知人の医師のもとで胃カメラ検査を受けたところ、胃と食道の間にアニサキスが1匹見つかりました。内視鏡でつまんで取り除いた瞬間、胃のむかつきや痛みがすっと消えたことをよく覚えています。
このように、自然の食材には寄生虫が潜んでいることがあります。寄生虫自体は珍しいものではありませんが、免疫機能や胎児への影響が懸念される妊娠中は、ジビエなどの野生の肉や加熱不十分な肉の摂取を避け、肉類はしっかり加熱することを心がけてください。
犬やその他の小動物については、過度な心配は不要です。猫以外のペットを飼っているご家庭からもよく質問をいただくテーマです。
犬はトキソプラズマの「終宿主」にはならないため、犬の糞にトキソプラズマのシストが含まれて排出されることはありません。犬を介して人に感染するルートは成立しないため、安心してください。ハムスターやウサギ、モルモットなどの小動物、インコや文鳥などの鳥類、熱帯魚などの魚類についても、トキソプラズマを媒介することはありません。妊娠中のトキソプラズマ対策で意識すべき対象は、「屋外に出入りする猫」と「加熱不十分な肉類・未洗浄の野菜」の2点に絞られます。
トキソプラズマの感染の有無やおおよその時期は、血液検査でIgG抗体とIgM抗体を組み合わせて調べることで推定できます。妊婦健診で全員に必須の検査ではなく、多くの産婦人科では任意検査として案内されています。私自身、日々の遺伝カウンセリングの中で、猫を飼っている妊婦さんから「トキソプラズマの検査は受けたほうがよいか」と相談を受けることが少なくありません。
検査結果の組み合わせによる基本的な考え方は、次の表のとおりです。
| IgG抗体 | IgM抗体 | 考えられる状態 |
|---|---|---|
| 陰性 | 陰性 | 未感染。妊娠中は引き続き予防策の継続が必要 |
| 陽性 | 陰性 | 過去に感染し免疫を獲得。胎児への感染リスクは低いとされる |
| 陽性(新たに陽転) | 陽性 | 妊娠中の初感染が疑われる。追加の精密検査が必要 |
IgM抗体は、感染後数か月から1年以上にわたって陽性が続くことがあるため、IgM単独の結果だけでは「最近の感染」と断定できません。そこで、IgGの抗体がどれだけ強く結合するかを調べる「IgGアビディティ検査」を行い、感染時期を推定するのが一般的な流れです。アビディティ値が低い場合は、妊娠4か月未満での初感染が疑われ、治療の対象として検討されます。抗体検査の結果に不安を感じた場合は、自己判断せず主治医に相談してください。
妊娠中に初感染が疑われた場合は、産婦人科の主治医のもとで、抗菌薬による治療の適応が検討されます。自己判断で様子を見るのではなく、早めに相談することが大切です。
スピラマイシンは2018年8月から、先天性トキソプラズマ症の発症抑制を効能として国内で保険適用されています。IgM抗体の陽性やIgGアビディティの低値が確認された場合、母体から胎児への感染を防ぐ目的で速やかに投与を開始し、妊娠中期ごろまで継続することが一般的です。
羊水検査などで胎児への感染そのものが確認された場合は、スピラマイシンに加えて、より専門的な医療機関と連携した管理が必要になることがあります。国内で承認されていない薬剤の使用を要するケースもあり、専門の医療機関を通じた対応となります。いずれの場合も、治療方針は産婦人科の主治医が個々の状況に応じて判断するものであり、心配な点があれば早めに相談してください。
出典:国立健康危機管理研究機構「トキソプラズマ症」 / 日本産科婦人科学会「診療ガイドライン」
意外な盲点になりやすいのが「帰省先」や「配偶者の実家」での出来事です。自宅では対策を徹底していても、実家では油断してしまうことがあります。
これまで猫を飼った経験がなくトキソプラズマの抗体を持っていない妊婦さんが、配偶者の実家に帰省したとします。もしそのご実家で、屋外と屋内を自由に行き来する猫が飼われていた場合、そこが感染リスクの現場になり得ます。
妊娠初期という注意が必要な時期に、無防備にその猫に触れたり、糞が混じった可能性のある土壌の近くに寄ったりすることで、思いがけず初感染してしまう事例があります。これまで猫を飼っていなかったからこそ抗体がなく、いきなり感染環境に身を置いてしまうケースは、後から気づいても対策が難しくなります。
こうした事態を避けるためにも、自分が抗体を持っていない可能性を意識し、妊娠初期に猫が近づいてきた場合は、かわいらしくても極力触れないようにする自己防衛を心がけてください。生活習慣全般の見直しについては、妊娠中にやめたい危険な生活習慣でも詳しく紹介しています。
トキソプラズマ症は、感染した妊婦さん自身が無症状であることが多いため、その危険性がどうしても見過ごされがちです。一方で、胎盤を通じて初感染した胎児に視力への影響、水頭症、知的障害などのリスクが生じうることを考えると、軽視してよい病気ではありません。
大切なのは、根拠のない情報に振り回されて過剰に不安になることではなく、正しい医学的な知識を持ち、落ち着いて予防策を実践することです。妊娠中は、完全室内飼いでない猫への接触を避けること、猫のトイレ掃除は他のご家族に任せること、そして肉類や土に触れた可能性のある野菜は中までしっかり加熱・洗浄すること。こうした基本的な対策を続けることで、感染のリスクは大きく減らせます。
NIPTなどの出生前診断では見つけることのできない後天的なリスクだからこそ、正しい知識と日々の行動によって予防することが何より大切です。気になる症状や不安な点があれば、一人で抱え込まず、妊婦健診の際に主治医へ相談してください。妊娠中にかかりやすいそのほかの感染症については、妊婦がかかると危険な感染症と予防策でまとめて解説しています。
主な感染経路は、猫の糞便に含まれる原虫の経口摂取、十分に加熱していない食肉(豚肉・羊肉・鹿肉など)の摂取、そして土や猫の糞に触れた可能性がある野菜などをよく洗わずに口にすることの3つです。国立健康危機管理研究機構(旧国立感染症研究所)も、この3経路を主な感染要因として挙げています。犬や小鳥、魚類などが原因になることはありません。
分かりません。NIPTは母体血液中のDNA断片を用いて胎児の染色体の変化を調べる検査であり、トキソプラズマのような感染症由来の影響は対象に含まれません。感染の有無は、母体血液のIgG・IgM抗体検査で確認します。
妊婦健診で全員に必須の検査ではなく、多くの産婦人科で任意検査として案内されています。希望する場合は妊娠初期のうちに主治医へ相談してください。IgG抗体とIgM抗体を組み合わせて調べ、必要に応じてIgGアビディティ検査で感染時期を推定します。
完全室内飼いの猫であれば感染リスクは比較的低いとされています。猫のトイレ掃除は他のご家族に任せる、やむを得ず自分で処理する場合は手袋とマスクを着用して念入りに手を洗うなど、基本的な対策を続ければ、過度に恐れて猫を手放す必要はありません。
主治医のもとでIgM抗体やIgGアビディティの結果を確認し、必要であればスピラマイシンによる治療が検討されます。スピラマイシンは2018年8月から先天性トキソプラズマ症の発症抑制を効能として保険適用されています。胎児への感染が確認された場合は、より専門的な医療機関と連携した管理が行われることがあります。
国内の調査では出生10万あたり0.13〜1.1例程度と報告されていますが、無症候性のまま気づかれない例もあるため正確な発生数は明らかになっていません。高頻度の病気ではありませんが、感染すると重い影響につながる可能性があるため、日常的な予防を心がけることが大切です。
日本皮膚科学会 皮膚科専門医/日本医師会 産業医/東京衛生検査所 指導監督医
この記事は、 ヒロクリニックNIPTの編集・監修体制 にもとづき、資格を持つ医師が内容を確認しています。
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