妊娠中は食べ物や薬など、胎児への影響を考えて慎重になるものです。特にNIPT(新型出生前診断)を受ける時期は、赤ちゃんの臓器が作られる重要なタイミングでもあります。
今回は、NIPT検査をスムーズに受け、かつ赤ちゃんの健康を守るために知っておくべき「検査前のNG行為」や「注意点」について、エビデンスに基づいて解説します。
NIPTを受ける前に最も気をつけていただきたいのが、流産防止のために使われる**「ヘパリン」という注射薬です。
実は、ヘパリンを打った直後にNIPTの採血をすると、かなりの確率で「検査結果が出ない(判定不能)」**という事態になります。
※ワーファリンや痛み止め(NSAIDs)も血液に作用しますが、現状ではこれらが原因で検査エラーになったケースはありません。ただし、ヘパリン注射だけは要注意です。
検査直前に脂っこい食事(天ぷら、トンカツなど)をとると、血液中の中性脂肪値が急上昇します。
この状態で採血した血液を遠心分離にかけると、上澄みの部分が「脂」だらけになってしまい、胎児のDNAがうまく取り出せないという事態が起こります 。
特に夏場や、つわりで嘔吐してしまっている時期に多いのが「脱水」です。
脱水状態だと血管から血が抜けにくくなるだけでなく、検査に必要な**「血漿(けっしょう)成分」**が極端に少なくなってしまいます。
物理的なNG行為ではありませんが、メンタル面での準備も大切です。
NIPTを受ける方の多くは「自分は大丈夫」と思っていらっしゃいますが、実際には**50人に1人(約2%)**の割合で陽性判定が出ます 。
NIPTを受ける妊娠9週〜10週頃は、赤ちゃんの臓器が形成される最も重要な時期(器官形成期)です。この時期にウイルスに感染したり薬剤の影響を受けると、胎児に奇形が生じるリスクが高まります。
NIPT前、および妊娠初期に気をつけるべきポイントは以下の3点です。
そして何より、この時期は赤ちゃんの人生にとっても最も大事な「体作りの時期」です。感染症などに気をつけて、穏やかに過ごしてください。
日本皮膚科学会 皮膚科専門医/日本医師会 産業医/東京衛生検査所 指導監督医
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